私が仕事に求める「やりがい」とは?

初めまして、UNNシュペーと申します。

今回は、私が仕事に求める「やりがい」について書いていきたいと思います。

仕事のやりがいとは?

 やりがいの重要性

 実は日本は仕事にやりがいを感じている人が少ないというデータがある。2023年にコンサルティング会社のPwCが調査したデータでは、やりがいを感じると答えた人は51%、感じないと答えた人は25%だった。

言うほど低いかな?と思われるかもしれないが、世界的に見て仕事にやりがいを感じる人は72%、感じない人は14%なので世界水準で見れば低い、ということになる。

しかしながら、日本でも仕事のやりがいが必要だと答えた人は、エン転職の調査では90%を超えた。理由はいろいろあるが、最も大きいのはやりがいが無ければモチベーションが維持できないからだ。仕事に満足感がなく、ただ惰性で続けても意味がないと感じている人は多い。

 やりがいのメリット

 生きることに活力を得られる、職場を居場所と考えられる、仕事そのものが自分にいい意味を持っている、単純に仕事にやる気が出るなどやりがいを持って働くことのメリットは多い。

しいてデメリットを上げれば、やりがい搾取などブラックな労働を正当化する理由づけたりえてしまうところだろうか。

もちろん、違法な就業や賃金をやりがいという名のもと正当化することにはならない。

仕事に感じる「やりがい」

 私のやりがい

 最大のやりがいを挙げれば金。俗っぽいといわれれば全くその通りなのは事実だ。もっとも、昔あるゲームで見た「お金で買えないものは多い。しかし、お金で買えるものはもっと多い」というのが世の中の心理だと思っているのが私である。

もちろん、自分でやってて楽しい仕事、というのもやりがいとなっているのだが、正当な労働には正当な対価をというのが私の大前提である。

そのうえで生きるうえでの楽しみは趣味にある。私の場合はミリタリー趣味に動画視聴、ゲーム、読書といったところになるが、ゲームを作る方にはあまり興味がないし、抗うつ剤飲んでいる人間が日本で実銃を持つなんて不可能だ。

好きを仕事にできないなら、仕事と私生活をきっぱり分けて私生活を最大限謳歌するが正解だと私は考えている。

 世間はどう感じている?

 令和5年度の内閣府の調査で働くる理由を「お金を得るために働く」「社会の一員として、務めを果たすために働く」「自分の才能や能力を発揮するために働く」「生きがいをみつけるために働く」の4つから一つ選べ、という質問に対し、64.5%の人が「お金を得るために働く」と回答した。

さらに、複数回答可の理想的な仕事を問う質問では、「収入が安定している仕事(62.2%)」「私生活とバランスがとれる仕事(55.2%)」「自分にとって楽しい仕事(54.2%)」(()内は回答割合)の3つが50%を超える票を獲得していた。

「高い収入が得られる仕事」の回答率が22.2%だったことも踏まえれば、「やりたいことがやれてほどほどに休暇も取れる仕事がいい。

高給でなくてもいいが、タダ働きはゴメン」というのが世間一般の考えとみていいだろう。実際、マイナビでの調査では、転職理由の一位は「給与が低い」、転職先決定理由の一位も「給与が良い」であった。人間関係や労働時間も大きな理由に挙げられているが、一方で、時給が高い企業ほど応募数も増えるのが事実である。

先の内閣府による年齢別調査では20代から50代のいわゆる働き盛りは収入が最大の目的であったし、それ以上の年代でも収入を目的に挙げる人多い。

「自分らしさを大切にする」というのはきれいだが、生活を犠牲にしてまで自分らしさを追求する必要はないし、ましてややりたいことや趣味が仕事として成立しない、あるいはやりたいことはあるがどうやっても上手くいかない、ということも当然考えられる。

そういった人にとっては、仕事は生活の糧を得るための手段にすぎず自分らしさは私生活で追及する、というスタイルもありうる。

就活サイトや転職サイトは「自分らしさ」とか「成し遂げたいこと」が強調されるし企業受けもいいのだが、本心では「地獄の沙汰も金次第」と思っている人が多いとみていいだろう。

やりがいを感じるためには?

 仕事に見合った給与は大前提

自分の仕事に納得のいく給与が支払われることは当然だし、仕事と給与があっていないと考えるなら転職などを検討した方がいいだろう。

やりがい搾取やサービス残業はそもそも違法行為であり、いかなる理由でも正当化されるべきものではない。言い訳をしても世の中の企業の大部分はちゃんと法定賃金を払っているのだから、結局は経営がうまくいかず、法定賃金を払えないしわ寄せを社員に押し付けているだけである。

逆に自分の働きに見合う報酬が与えられれば、それは立派なモチベーション、やりがいにつながる。対価が支払われている時点でそれは誰かにとって価値のある仕事ということであり、社会貢献だの小難しいことを気にする必要は全くない。

まして税金を払っている時点で国民の義務を果たしており、社会貢献はすでにできているのだから、社会貢献のためにサービス残業する必要など全くないのだ。

 自分のスキルに合った仕事

 自分の仕事とスキルが合っていなければ思うように成果が上がらない。成果の上がらないことにやりがいを感じることもないし、好きで身につけたスキルを活かせるなら仕事も楽しくなるわけで、能力を生かせる仕事というのは重要である。

実際、転職理由の4位には仕事内容への不満が挙げられており、自分に合った仕事ではないとモチベーションが上がらないことがわかる。

目的を達成して他者からの評価が得られたときにやりがいを感じる、という人も多いが、スキルにあってない仕事をしたところで目標の達成が難しくなるだけであり、ならばスキルに合った仕事をする方がよりやりがいを感じやすいと考えられる。

自分に合う仕事の何があっているのかはもちろん人によるだろうが、仕事のスキルも重要な要因であることは確かだと言えるだろう。

 職場環境の大切さ

 自分の意見や周囲の成長にやりがいを感じるという人もいる。そうでなくとも自由に意見が言える風土、良好な人間関係、私生活との釣り合いが取れる待遇は仕事を長く続けるうえで重要だし、居心地のいい職場で働き続けたい、という考えもやりがいにつながる。

居心地のいい場所から好き好んで出ていきたがる人は少数派だろう。私生活では収入と自由時間、どちらを大切ととるかは人次第だが、どちらだとしてもやはり労働条件、職場環境が重要な要因となってくる。

職場環境は直接的なやりがいには結びつかないが、やりがいの重要な要素であるといえる。

まとめ 何をやりがいと感じるかは自分次第

 私にとって最大のやりがいはお金であり、世間の多くの人もお金を最大のやりがいとみている。とはいえ、生きがいを始め他の意見も決して少数派ではないし、世の中には独特な考えでやりがいを見つける人もいるだろう。

結局のところやりがいは内面的な問題であり、他人がとやかく言うのは筋違いであるとも言える。しかし、そうであるが故に俗っぽい理由であっても全く問題ないし、むしろ多くの人は内心はお金というやりがいを持って働いている。

自分の考えるやりがいが間違っている、なんてことはありえないと断言できるだろう。ただし、就職の志望動機にするのは就職サイトや転職サイトに載っている無難なものにしておくのが世間的に見れば正解、というのも事実である。

自分だけのやりがいを持ちつつ世間受けする建前を持っておくことで、折り合いをつけることも大切だといえるだろう。

 参考サイト

やりがい、プロフェッショナル意識の低い日本。仕事とスキルの明確化によるキャリア自律の促進が求められる グローバル従業員意識/職場環境調査「希望と不安」2023日本版レポート | PwC Japanグループ

【第10回】仕事のやりがいに対する意識調査 | メディカル業界アンケート集計結果 | キャリアLabo | 日経メディカルプロキャリア

ビジネスパーソン3900人に聞いた「仕事のやりがい」に関する調査ー『エン転職』ユーザーアンケートー | エン・ジャパン株式会社のプレスリリース

令和元年版 労働経済の分析 -人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について-|厚生労働省

「令和6年度働く人のワークエンゲージメントの向上に向けた支援事業」 企業アンケート調査報告書 三菱総合研究所

「働きがいの実態調査2020」報告書 リクルートワークス研究所

国民生活選好度調査 – 内閣府

国民生活に関する世論調査(令和5年11月調査) | 世論調査 | 内閣府

転職動向調査2025年版(2024年実績) | マイナビキャリアリサーチLab

賃金は採用に効果あり――応募者数と入社者数の賃金弾力性|研究プロジェクト|リクルートワークス研究所

時給をいくら上げれば応募は増える?データで解き明かす「給与額」と「応募率」のシビアな関係 | 人材採用戦略室